お別れの儀式。

昨夜、父の船を流しました。それは立派な、古式にのっとった船と行列でした。
出陣色には「長崎検番」のお姉様方が「送り三味線」で父を送って下さいました。
本来ならめでたい曲なのですが、父の大好きだったお姉様方が歌詞も手直ししてくださり、明るく送り出そうと言う音色を聞いていますと、父の笑顔が浮かんでは消え初めて人前で涙がこぼれました。
兄雅志は先達を務め、次兄繁理は行列の総指揮にあたりました。
母は途中まで見送りました。私達女性は船の後ろを着いて行きました。
船の全形は最後に送る場所で、初めて見ることが出来ました。
精霊流しは、残された者の為の祭りだと改めて思いました。
愛する人の死を「諦めきれない」或いは「信じたくない」者の為の別れの儀式なのです。
残された者は往った者が残したあらゆる物(心や絆や人)を引き継ぎ、恥じないように生きなければいけませんね。
でもひとところにいられない父は、少し彼岸に戻りましたが、きっとすぐ戻って愛する母、喜代子のそばにいると思います。
沢山の方々の御協力であんなに素晴らしい船が流せました。感謝致します。
本当に有り難うございましたm(__)m。
玲子
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